Antelope Audio Discrete Synergy Core 発表!

■突然の発表

 2019年6月7日

 突如、Antelope Audio より新製品[ Discrete Synergy Core ]が発表されました。
 突然旧モデルとなってしまったDiscrete 4 / Discrete 8の購入を検討していた人にとっては「どっちを買えばいいの?」という悩ましい問題が突然降って湧いたわけです。

 この、いきなり発表・即日発売という手法は、かつてはApple の製品でも行なわれていた時期があり、販売店としては事前情報が無いので、毎回翻弄されたものです。
 この業界では、最近ではUniversal Audioもこれに近い方法で製品の発売を行なっていますね。

 また、事前に情報が流れてくる場合もあれば、はたまたまったく知らされず「寝耳に水」なこともしばしばです。
 代理店や、本国から離れた日本のブランチにも事前情報がない場合もあり、この場合は代理店、メーカーの担当スタッフは大わらわ、という光景をこれまでも目にしてきました。
 Antelope Audio の国内スタッフの方も、今回詳細情報は事前にお持ちで無かったらしく、発表の数日前にお会いしたタイミングでも「今後の流れ・方向性」としての「推測」レベルのお話に留まっていました。

 この手法、「市場に与えるインパクト」という意味では大きなものがありますが、エンドユーザーさんに販売する我々にとっては、「昨日(旧製品を)販売したばかりなのに・・・」といった心配が増えたりして、個人的には正直あまり歓迎できる流れではありません。

■これまでの Discrete

 では、市場に残っているこれまでのDiscrete シリーズと新しいDiscrete Snergy Core のどちらを買えば良いのか?。
 これがエンドユーザーさんにとっての大きな問題です。

 これまでのDiscrete については・・・

●現在リリースされているFPGA FX 約60種類(2019年6月中旬現在)が全て使用可能
 これまでのDiscrete は全てのFPGA FX が無償で使用できるという大きなメリットがあります。

●AFX2DAWが無償で提供されること
 Pro ToolsやCubaseといったDAWでFPGA FX を使用するためのブリッジとして機能するAFX2DAWもこれまでのDiscrete では無償で使用することが出来ます。
 Zen TourやOrionシリーズでも、AFX2DAW は有償での提供です。
 これは今のところAntelope Audio のWEBサイトでのみ販売されており、我々ディーラーからも提供することが出来ません。
 価格は$399(1ドル=110円換算で、44,000円弱)程と決して安価とは言えないお値段が付いています。

●マイクロフォンとのバンドル製品がある
 今のところ、新しいDiscrete Synergy Core にはマイクロフォンとのバンドル製品がありません。マイクロフォンのバンドル製品は単純に金額的にとてもお買い得です。
 狙っている人は早目にキープした方がいいかも知れません。

■新しい Discrete Synergy Core

 それでは、新しいDiscrete Synergy Core を買うメリットはどこにあるのでしょうか?。

 メーカーより提供された資料をよく読むと[ Synergy Core ]というのが商品名だけでなく、今後サードパーティも絡んだプラットフォームの名称であるというニュアンスも受け取れます。
 新しい Discrete Synergy Core モデルを選ぶ場合は「このプラットフォームの将来に賭ける」ということになると思われます。

 果たして、1年後なのか?、2年後なのか?、それはわかりませんが、サードパーティも巻き込んだ大きな潮流となり得るのか、これはAntelope Audio 自身にとってもチャレンジなのだと思います。

 いまのところ[ Synergy Core ]プラットフォームについては「○○というメーカーが賛同している」「あの有名なメーカーもプラグインを開発している」というような具体的な情報は得られていません。

 FPGA環境においては、その特性からこれまでモジュレーション系などのプラグインはありませんでしたが、DSPとの統合により、これらの開発が容易になるとのことです。
 ですので、[ Synergy Core ]では動作するけれども、FPGA だけのDiscrete では動作しないというプラグインが今後登場してくることが予想されます。
 また、今後はORION やGOLIATH シリーズも[Synergy Core]化されていくことも当然の流れでしょう。

 販売店として予測する今後の展開としては、期間限定でAFX2DAWの提供があったり、プラグインを買うためのバウチャーが提供されるといったキャンペーンが「あるんじゃないかな~?」なんて思っています(コレ、ホントに私の個人的な想像です)。

 結局のところエンドユーザーさんは、確実な「今」をとるか、不確かだが明るいかも知れない「未来」をとるかの選択をしなければならないようです。

■比較

 見た目やスペックに正直大きな変化はありません。

 本体のファンクションボタンの色が変わっていますね。(上がSynergy Core)

 端子類の数、仕様も同じです。(上がSynergy Core)

 オーディオの回路は全く変わっていないと聞いています。公表されているスペックもほぼ同じ(Discrete 8 の Monitor Out の公称数値のみ変更されているとのこと)、私のバカ耳では音の違いは絶対に聞き分けられないでしょう。
 (現物が手元に届いていないので、まだ聞いていませんが・・・)

■Antelope Audio Japan の現在

 普段コミュニケーションをとる営業担当者や、サポートの方から伺う印象ですが、Antelope Audio という企業は完全に「テクノロジー」主体のメーカーであって、マーケティングや販売促進においては、我々からすると少々無頓着な印象を受けます。
 しかし、自社の製品に関しては絶対的な自信を持っており、憚らず「ナンバーワン」を標榜します。

 新しいテクノロジーの製品が出来たらどんどん世に出していくという姿勢は、他のメーカーにはあまり見られません。
 (普通は既存の製品やそのユーザーのことを考えたりしますよね。)

 先日、価格表を見ていたら、某社の製品なんかは(そのメーカーのフラッグシップ的な現行品のオーディオインターフェイス)の発売日は2010年9月となっていました。
 売れ残っているだけかも知れませんが・・・。

 何年か前までAntelope Audio の製品は日本国内では、ディストリビューターが複数存在していたり、また販売体制がコロコロ変わったり、サポート体制の問題があったりで、「製品は良いのだけれど、サポート体制がね・・・。」というような風評がもっぱらでした。
 正直私たちも不安を持ちながら販売していた状況です。

 私自身も2年ほど前に、同じお客様に同じ製品を、インターバルをおいて納品したところ、本体シャシーのサイズ(奥行き)がまったく違っていたというビックリするようなことを体験しています。
 その際、他のハードウェアの問題もありましたが、国内スタッフのご尽力により、無事に解決することができました。
 私たちもこのような流れの中で、相互の信頼関係を構築してきたのです。

 そして、これまでの状況はこの2年程で飛躍的に改善されたといえるでしょう。
 これは、日本市場に理解がある本国担当者と、サポートスタッフの献身によるところが大変大きいと感じています。また、日本からのオピニオンもより届きやすくなったようにも感じます。

 現在の日本国内の販売体制は、ディストリビューターは存在せず、私たちを含む数社(片手以内)だけが本国と正式契約を締結した正規ディーラーとして、一般への販売活動を行なっています。

 今回、この記事内では普段エンドユーザーさんにはお伝えしないような、ちょっとウラ話的なこともご紹介しました。
 引き続き、情報提供などを含め、良いことも、あまり良くない事も、エンドユーザーさんの目線でAntelope Audio 製品について、お伝えできればと考えています。

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STAFF_M Written by:STAFF_M

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