以前にBitwigをご紹介したページにて実用についての情報がそこそこありますので、合わせてそちらもご参照ください。
先日バージョン1.3がリリースされ、Surface Proでの最有力DAWとなった Bitwig Studio。
このバージョンでBitwig Studioは、現時点唯一の完全なSurface Pro対応DAWとなりました。
ちなみにSurface Proというものは、完全なWindowsOSが駆動するモバイルタッチデバイス。
筐体こそコンパクトですが非常にパワフルなCPUやメモリを搭載しているので、音楽製作環境としてのMacbookProなどにも大きな引けを取らないモバイルデバイスです。
もくじ
タッチやペンによる何よりも分かりやすい操作性、BluetoothやType Coverによるマウスやキーボード操作、Mini Display Portによる画面出力が可能ですから、利用状況に応じて「プロフェッショナル音楽製作システム」になったり「音楽製作タブレット」になったりできる柔軟性と親和性は、現代の「忙しい」そして「存分に好きなことを楽しむ」ライフスタイルに最適なSurface Pro。
そして前回のBitwig特集でも取り上げた通り、Surface Pro上で全く問題なく動作するBitwig Studio。
つまりBitwig & SurfaceProは現代に最適な音楽製作環境と言えます。
ただ、なぜBitwig1.3で盛り上がっているのか?ということについてですが、通常Surface Proは単にWindows画面を縮小したようなものですので、音楽製作で頻繁に行うようなパラメータの変更・調節やシーケーンサーのエディットということが細かすぎてやりにくい、という問題があります。
ProToolsやNI MASCHINEなどをインストールし動作させることに何の問題もない(スペック的に)ですが、実用性に乏しいわけです。
しかし、このBitwig1.3ではこの問題が解決されSurface Pro用のソフトウェアのような操作性を実現しています。
この操作性はiPadアプリのような楽しさを持っており、今までコンピュータを使っていたような疲れる感覚から解放され、楽しんで音楽に親しむことができるでしょう。
できることの幅広さはiPadアプリの比ではなく、通常のDAWそのもの。
シーケンスだけでなくミックス/マスタリングも、お好みの高性能プラグインを利用することも、音楽製作を楽にしてくれるお気に入りのコントローラーのセットアップも自由自在です。
タッチデバイスであるSurfaceProの利点を存分に活かせるよう、これまでに馴染みがなかった斬新な操作機能が登場しました。
「タップして引っ張る」という動作が基本となる理解しやすいこの新機能により、タッチデバイスでありながら実際の打ち込み作業が大幅にラクになります。
もはや文字通り、「音楽を描く」感じですね。
そしてこの操作性をより拡張した機能も搭載。
これはインスピレーションを沸き立たせてくれそうです。
ちなみに当然Bitwig StudioはDAWですからプラグイン・インストゥルメントを利用する事が可能。
具体的には「VSTプラグイン」が利用できるのですが、以下の機能をお好きなインストゥルメントで使えるというのは、かなりのメリットではないでしょうか。
Bitwig StudioはDAWですが、ライブパフォーマンスのためのソフトウェアとしても優秀です。
Bitwigの開発者たちは元Abletonのスタッフでもありますので、ライブパフォーマンスに必要な機能に関しては十分に心得ているでしょうが、そうした能力はSurface Proというタッチデバイスにより前代未聞の領域に達しています。
動画ではドラムシンセをエディットしていますが、VSTインストゥルメントであれ外部MIDIハードウェアであれ打ち込み作業は同じ事。特に注目して欲しいのは上部のクリップをトリガー/コピーしていく様です。
クリップをタッチする、それだけでトリガーしたりコピーしたりできるのでライブパフォーマンスの準備は簡単すぎます。
勿論クリップしか映らないモードもありますし、この際のマルチタッチ(2つ同時押し)だって大丈夫です。
前回の記事でも触れましたが、Bitwig Studioは現代のDAWの中でも非常に音質に優れているところがオススメのポイントでもあります。この理由は他のDAWに比べて新しいプログラムで構築されたアプリケーションであるため音質や動作に影響する不要なコードが無いからです。
つまるところ、こうした利点は他のDAWでは越えようがない問題ですね。
そんなBitwig Studio、もちろんDAWですのでミックス/マスタリングも行うことができます。
VSTプラグインを利用する事もできるので、Wavesなどのプラグインを積極的に使える(スペック的にも)わけですが、そんな作業でさえ「タッチ操作」で行う事ができるので、音にだけ集中し綿密なハイクオリティサウンドに仕上げる事も可能です。