2015/11/17 Bitwig1.3についての記事を公開しました。いよいよSurfaceProで使いやすくなってます!
レガシーコードが無く、軽量でありながら非常に優れた音質を備えた「Bitwig Studio」。
それをMicrosoftのラップレット、Surface Proにインストールしてみました。
Surface Proのスペックは以下の通り。
- Surface Pro 2
- Windows 10
- Core i5 4200U 1.6GHz
- Memory 4GB
- HDD 128GB
このSurface Pro 2は、メインマシンとして利用しているMacProの「サブマシン」として、"寝っころがりながら真剣に音楽を作る"ために購入しました。
ミックス・マスタリングはメインマシンで、音楽そのものを作るのは「サブマシン」、という感じですね。
いろいろネットを調べてみるとCore MやAtomでは、ちょっと非力なのかなぁ!?という判断になったので、そしたら今更ながらSurface Pro 2なのかな、となってこのモデルにした次第です。
もくじ
Bitwig Studioを選んだ理由
当然ながらSurface Proは10.8inchと画面が小さいです。
その小さい画面でさらに細かい描画がされるDAWを使う、というのは僕にとってかなりの心配事でした。
そんな中、Microsoft Keynoteにて現在開発中のプロトタイプBitwig Studioを用いて、Surface Pro 3でのデモンストレーションが発表され、これなら使えるかも!ということでBitwig Studioをセレクトした次第です。
開始から0:40ほどからの部分ですね、クリップランチャーがすごく大きい。
ライブでの使い勝手も良さそうです。
さらに1:40位からのAbleton Push風のコントロール。
自分としては、これだけあればなかなか楽しんで音楽できそう、というものでした。
Surface Proで使ってみる
というわけで Bitwig Studio をインストール。
普通にDL完了、インストールという運びだったのですが、なぜか起動時アクティベーションの際にID/パスワードの入力ができない。。。。
というわけで、「メモ帳」を起動し、IDとパスワードを入力。
それを ctrl+C でコピーして、それぞれの項目にペーストしたら、、、、
いけました。
というかBitwigに限らず、アプリケーションのインストール時には漏れなくこの「入力できない」が起こるんですよね。Type Coverを持っていないから!?使い方を間違ってる!?
そして起動。
普通にあっさり立ち上がりました。
その時の画像が、こちら。
で、立ち上がりましたのでオーディオ設定などを始めてみると、、、、、
今度はオーディオエンジンの設定が、できない。。。
ちなみにNative InstrumentsのTRAKTOR AUDIO 8を持っているので、それを接続してみました。
そしたら普通にASIO TRAKTOR AUDIO 8 という感じで認識されました。
が、
「寝っころがりながらDAWを使う」という目標のためには、どうしても内蔵オーディオを使いたいところ。
そこで、考えてみたところ内蔵オーディオがASIOに対応していないのかも、ということで、ASIO4ALLを試してみることにしました。
すると、あっさり音声出力ができるようなりました。
やった!!
完璧です!!
ASIO4ALLとは?
ASIO4ALLはASIO非対応デバイスを強制的にASIOデバイスと認識させるためのソフトウェア。
フリーソフトウェアです。
ASIO4ALLを使うと不安定、落ちまくる、なんて話がありましたが、今は改善されて具合が良くなったのか、4時間程度Bitwigで打ち込みをしている間におかしな挙動をしたり落ちたりすることはありませんでした。
なのでSurface Pro限定で考えると入れておくと便利だと思います。
ASIO4ALLのダウンロードはこちらから。
Surface Pro & Bitwig Studio の感想
パワーに関して
非常に優秀だと思います。
当初の思惑である「サブマシン」としての役割は十分すぎるほどの能力。
Bitwig Studioの中には、Native InstrumentsのMASCHINEを2台、MASSIVEを3台プラグイン、さらにBitwig Studio内蔵のディレイ、コンプ、DJ EQなどなど、、エフェクトは7つくらい?を使い、それでもDSPメーターが20-30%程度。
勿論ひっかりもなく、メインマシンのMacPro(i7 2.4GHz、16GBだったかな。。)を使っているのと違和感がありませんでした。
さらに、MASCHINEではオーディオを扱うのではなく「重い」と有名の内蔵ドラムシンセのキック、スネア、ハット、シンバルの4つを起動していて、のお話です。
Bitwigが軽いのか、Surface Proが優秀なのか、、、
ちょっとサブマシンとして使うことが勿体なく感じるようになってきました。。。
使い勝手に関して
現時点ではMicrosoft Keynoteで登場したBitwig Studioはまだリリースされていないようです。
というわけで、普通に小さい画面で小さいパラメータを触る操作感、、、、
メインマシン環境では27inch Apple Thunderbolt Display、
ライブで利用しているMacbook Proは15inch、
という環境であった僕にとって、これはなかなかに辛いものがあります。
特にタッチ操作でMIDIノートを打ち込むなどは至難の技、まさに「技」が必要に感じました。
ですが、Bluetoothマウスを利用すれば、すっかり使い勝手は変わりました。
特にトラックボール型マウスを使っていることもあり、寝っころがりながらバッチリ作業できる感じです。
となると残る問題は「クリップランチャーをトリガーする」ということ。
プロトタイプBitwigがリリースされればタッチ操作で行えるようになるでしょうから、良いとして、それまでどうするかということですよね。
というわけで、普通にMIDIコントローラを接続することにしました。
こうなるとAbleton Liveでもいいじゃん、って話になってきますねww
コントローラーは AKAI APCmini をセレクト。
普通にクリップランチャーの操作ができるようになり、それどころかMuteだったりボリュームだったりの操作もできるようになったので、めちゃくちゃ便利になりました。。。
とはいえかさばるので、やっぱりプロトタイプBitwigのリリースが待ち遠しいです。
2015/10/05 追記:以下記事はBitwig1.2についてのものです。新たにBitwig1.3の記事も公開致しましたので、そちらも御覧ください。
いよいよSurfaceProで使いやすくなったかも!?
Windows(Surface Pro)に目を付けられたBitwigですが、その時のプロトタイプが正式リリースされた模様です。で、取り急ぎ使ってみたので、、、そのレビューです。
ちなみに、このBitwig1.2が「あのプロトタイプ」の正式版である、というアナウンスは日本代理店にも届いているわけではないようで、見た目もちょっと違いますが、Microsoft Keynoteで見れたような扱い方が少しはできるようにはなっています。
どう考えてもライブDAWとして使いやすくなってる
Ableton LiveでいうところのセッションビューにあたるBitwigの「クリップランチャー」が俄然使いやすくなっています。
見たとおりサイズが大きくなったことで、一つ一つのクリップの視認性が増したのはもちろん、タッチ操作が可能なSurfaceProであれば「指でのトリガーができるようになった」という事でもあります。
で、実際やってみましたが、、、
普通にトリガーできました。
まぁ、文字大きくするほどの事じゃないかもですが、やっぱりコントローラーへのアサイン(割り当て)無しで操作できるというのに感動を憶えましたので記念です。
さて、ちなみにBitwigでこの画面を出そうと思うとどうすれば良いか?
なのですが、まぁめちゃくちゃ簡単で、ワンクリックです。
ミックスビューで右端の赤丸で囲んだ部分をポチっとすると、クリップがでかくなります。
それだけ。
ハードウェア派の人にめちゃくちゃオススメ
ところで、この場面では何をしているかというと、
各トラックにキック、スネア、ハット、リード シンセに適したソフトシンセを立ち上げています。
ドラムシンセについてはBitwigデフォルトのモジュール・ドラムシンセ。
シンセはNIのMASSIVEです。
ということは、、、クリップは「オーディオ」では無く「MIDI」。
で、
ソフトシンセ達のトラックに「Hardware Instrument」というBitwigモジュールを挿入し、クリップのMIDIシーケンスを外部にもアウトプット。
アウトプットされたMIDIシーケンスはJomox Mbase11、Korg Volca Beats、Waldorf Streichfett、Roland SH-32などでそれぞれに受けて、、、つまりハードウェアをBitwigでシーケンスするわけです。
僕の場合は、どうしてもハードウェアでテクノがしたくて、Bitwigには超優秀なシーケンサーとして働いて欲しいのですが、毎度いちいちハードウェア達を接続して、電源入れて、、という作業は結構面倒なんですよね。
ですので、MIDIシーケンスを作る時はSurfaceProのヘッドフォンで「ソフトシンセ」の音をモニターしてシーケンスを作り、いよいよシーケンスが出来上がったら、ハードウェア達に接続、というスタイルなのです。
つまりシーケンスを作るだけの時は、電車でも、カフェでも、横になりながらでも、SurfaceProだけで全然できるわけです。
自分がしんどくなってかないように制作環境を工夫するのも、音楽を楽しむ一つのコツだと思うんですよね。ハードウェア派の方は、結構お勧めだと思います。
Bitwig1.2の残念なポイント
これはMacbook Pro環境では発生しなかったので、もしかすると僕のSurface Pro2限定の残念ポイントなのかもですが、以下の症状が発生しています。
ですが、後述する方法で一応解決はしているので困ってはいません。
ビュー切り替えやノートエディターを表示すると、左端下のビュー切り替えが消える- 「Hardware Instrument」から正常にMIDIアウトができない
ビュー切り替えで表示が消える
消えるというか、画面いっぱいに収まりきらないという問題なのですが、当然一部分が消えちゃうと好きなように操作ができなくなるので結構ビビるんですよね。
これに関しては、メニューにある「VIEW」項目からでも切り替えできるので、こっちで操作することで解決。
とはいえ、ちょっとザワつくので早い段階で治るといいんですけど、SurfecePro2の特殊な解像度が関係している気がするので治らないのかも、ちょっと心配です。
もちろんMacbook Proなど汎用コンピュータでは、こんな事は起こりません。今度機会があればSurface Pro 3でも試してみたいと思います。
2015/11/17追記:
Bitwig1.3では「VIEW」項目より「Tablet」が新たに選べるようになりました。このモードはSurface Proでの表示に最適化されたモードで、この問題は解決しています。
というより、遥かに使い勝手が良くなっています。にんまり。
「Hardware Instrument」からMIDIアウトができない
色々設定してみても全く外部機器が反応しないので、マジか!?とかなり焦りましたが、とあるファイルをインストールする事であっさり解決しました。
そのファイルはBitwigのコミュニティページで公開されているThomas Helzleという方が公開したファイルです。
Thomas Helzle:Tom’s Multi Controller
このページのGithub Repoという項目のリンクを踏むと、Githubというサイトに飛びます。
ここで「TomsGenericMultiControl.control.js」というリンクをクリックするとプログラムコードが表示されますので、このコードを.jsの拡張子をつけた適当な名前で、UTF-8/LFで保存してください。
といわれても意味がわからないですよね??
というわけで、誰でもファイルを入手できるようにしました。
TomsGenericMultiControl.control.js
※本ファイルは2015/10/05時点でのバージョンとなります。また当ファイルについてのサポートは当社では一切行いません。
このファイルを以下のフォルダに置いてください。
MAC:Documents/Bitwig Studio/Controller Scripts
WIN:ユーザー名\Documents\Bitwig Studio\Controller Scripts\
そしてBitwigを再起動したら、あら不思議。
「Hardware Instrument」が普通に使えるようになりました。
もしMIDIアウトが上手くいかないという事があれば、この方法も試してみてください。
本記事は個人的主観を多く含むものであり万人が共感できるとは限らない内容を多く含みます。
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本記事を元にした作業は全て個人の責任の元で行ってください。
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