今さら聞けないストレージのこと

Photo by gifrancis on Foter.com / CC BY

 

楽曲を保管して楽しむ。

音楽制作をする。

 

となると、今どきはすっかり「データ」で扱うことが殆どでしょう。

このデータを扱う時に利用するのが「ストレージ」。

弊社法人窓口の顧客様も、システムプランニングを提案する際には必ず「ストレージ」の用意をご要望されています。

 

 

そんなストレージにも楽器や音源のように様々なものがあり、それぞれに特徴があるものです。

適材適所にストレージを選ぶことで、「パソコンもアプリケーションも換えてないのに劇的にパフォーマンスが上がる」ことさえあります。

 

 

というわけで、今回はストレージをどう選んで活用するか、のお話。

「カップ」「グラス」「おちょこ」「水筒」、お茶を飲むならどれが良い?

みたいなお話です。

 

 

 

どんな種類がある?

ざっくり、ストレージの種類からご紹介してみたいと思います。

 

まずストレージとは、データを保管しておくための記憶装置のこと。

ハードディスク、DVD、USBフラッシュメモリなどのことですね。

そして最近馴染み深くなったサービス「dropbox」「iCloud」などもストレージに分類されます。

 

 

 

ストレージは2つに大別できる

とすると、ストレージには「インターネットを使うものと必要ないもの」に大別できます。

 

  • オンライン・ストレージ(クラウドストレージ) :dropbox、iCloud など
  • オフラインでも使えるストレージ(フィジカル・ストレージ):ハードディスク、DVD、USBフラッシュメモリなど

 

この2つの種別で異なる大事なポイントは、「インターネット通信」。

つまり、オンライン・ストレージはデータのやりとりに「インターネット」を使うのですから、「通信速度」に大きく影響されるが、対するフィジカル・ストレージだと現存するインターネットよりずっと早いので「今使う大きなデータ」の置き場所として最適。

 

 

つまり、この「2つの種別」とは、、、

 

  • オンライン・ストレージ:データの保管倉庫
  • フィジカル・ストレージ:作業データの保管場所

 

という使い道に適しているという感じ。

 

オンライン・ストレージは「倉庫」で、フィジカル・ストレージは「デスクの引き出しやテーブル」という感じですね。

 

 

といっても「インスタ向け画像をフィルターかけて投稿」くらいのことなら体感での違いはないでしょうから、オンラインストレージでも良いでしょう。

 

あくまでも「音楽や映像を処理する場面」での話ということを念頭に読んでくださいね。

 

 

 

速さの差は?

フィジカルはオンラインよりずっと早い、と前述しましたが、具体的な速度差はこんな感じ。

 

  • 最大1000Mbpsと謳うインターネットの平均実行速度:160Mbps
  • 最大480Mbpsと謳うUSB2.0接続ハードディスクの平均実行速度:240Mbps

 

Mbpsというのは速さの単位ですが、数が大きいほど早い、ということです。

 

 

ここから読み取れるのは、フィジカル・ストレージは「物理的に繋がっている」から、通信が安定しており平均速度が高い、ということもわかりますね。(インターネットは接続速度が揺らぐため平均値が遅くなりがち)

 

 

しかも当然「早い」。

何がすごいって、この比較対象の「インターネット」は企業用の最先端のものに対して、フィジカル・ストレージは USB2.0 というフィジカル・ストレージの中では古く遅い規格での話だからです。

 

 

やっぱりオンライン・ストレージは「保管倉庫」として利用するのが良い気がします。

 

 

 

フィジカル・ストレージにも色々ある

割と話にあがりがちなのでご存知かもしれませんが、フィジカル・ストレージにも様々なものがります。

 

上述した通りSDカードやDVDディスクも「ストレージ」ではありますが、構造上、パソコンのメインのデータ保管場所に使われることが無いものですから、ここでは割愛しメインのデータ保管場所に採用されがちなフィジカル・ストレージに的を絞ってご紹介してみたいと思います。

 

 

 

ハードディスク・ドライブ(HDD)

いまのところ一番安定していると言われがちな大容量ストレージ。

一昔前はほぼ全てのコンピュータのメイン記憶装置として使われてきたので、未だ需要が高く、安価なところが特徴です。

 

簡単に説明できる特徴としては、ハードディスク・ドライブの中ではDVDみたいな円盤ディスクが回ってデータの読み書きがされる仕組み。

 

ですので、パーツが多く、重く、衝撃に弱い、というところが難点です。

「何かが回って読み書き」と物理的な動作をするため、後述するSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)よりずいぶん遅く、最近のMacではデフォルトで「SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)」が採用されるなど、メインストレージとしては、すこし下火がちではあります。

 

 

 

SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)

現在のコンピュータやスマートフォンのメイン・ストレージとして採用されているフィジカル・ストレージ。

HDDのように「ものが動く」のとは違い、電気が走るだけの「メモリーチップ」で読み書きする構造上、圧倒的に早く、中身は基本ウエハースみたいな基盤で構成されているので薄く、軽いです。しかもウエハースはアルミなどの耐衝撃外装で守られているので、衝撃にも非常に強いストレージです。

 

ちなみに「メモリーチップへの書き込み回数に限界がある」ということで敬遠されることがあるSSDですが、現実的に「限界が訪れる」頃にはHDDは壊れて砂になっているだろう、、、というくらいに寿命があります。

 

最も早く書き換え寿命を迎えたIntel 335でさえ700TBという書き換えが可能であり、これは毎日10GBのデータ書き換えを行っても7万日つまり約190年もつという計算になるため、SSDの書き換え寿命を心配する必要はほとんどないと言えそうです。

https://gigazine.net/news/20140618-ssd-endurance-experiment/

 

難点は「高価」ということ。

精密機器ですものね。

 

 

 

繋がり方にも色々ある

USB(ユーエスビー)、Thunderbolt(サンダーボルト)、Lightning(ライトニング)、、、、聞いたことありませんか?

 

ここではそういう「繋がり方」の話です。

 

 

 

まずは以下の表をご覧ください。

Mbps MB/sec
HDD 1200 150
SSD (SATA) 4400 550
SSD (NVMe) 22500 3500
SATA 1.0 1500 187.5
SATA 2.0 3000 375
SATA 3.0 6000 750
PCIe(Gen3/x4) 25600 4000
PCIe(Gen3/x8) 51200 8000
FireWire400 393.216 49.2
FireWire800 786.432 98.3
USB2.0 480 60
USB3.0 / USB3.1 Gen1 5000 625
USB3.1 Gen2 10000 1250
eSATA 6000 750
Thunderbolt 2 20000 2500
Thunderbolt 3 40000 5000

 

この表は、それぞれの接続規格が持つ速度を一覧にしてみた表です。

といっても数値化するのが難しいものも含まれており、「大体、こんな感じ」くらいに見て頂ければという資料です。

 

なお、「Mbps」「MB/sec」というのは速度の単位です。

最近見かけがちな「Gbps」「GB/sec」というのは、「1000Mbps = 1Gbps」「1000MB/sec = 1GB/sec」と読み換えることもできます。

※要するにMbpsのMは「メガ」、GbpsのGは「ギガ」ということです

 

 

 

さて、なんでこんな表を作ったのかというと、フィジカル・ストレージの速度というのは、「接続(コネクション)」で速度に大きな変化が生じるものだったりするからです。

 

 

例えば、「Thunderbolt 3」ポートに「USB2.0」機器を繋いでも、40000Mbpsという速度はでません。

同じく、「USB 2.0」ポートに「USB3.1 gen2」機器を繋いでも、10000Mbpsという速度はでません。

どちらも「USB 2.0」の最大速度である480Mbpsまでしか出ないのです。

 

 

つまり繋ぎ方によって、ストレージの持てる力を激減させていたりする訳ですね。

 

 

では上から順に、説明を添えてみたいと思います。

 

 

 

HDD/SSD

これがまさに例外的な指標でして「HDD/SSD そのものの速度」の概算数値です。

というのも HDD/SSD は「パソコン」というパーツ集合体の一部パーツですから、他のパーツに繋がる為の接続の影響を受けるため、ソレそのものの速度を測るのが難しいのです。

 

といっても、これが概算でもわからないと話にならない、、、ので「大体こんなもんだろ」と用意したわけです。

 

 

さて、では「概算でもわからないと話にならない」のは何故か。

それは、下に続く諸々の接続の影響を受けて、HDD/SSDそのものがもつ最大速度がどんどん削られていくからです。

 

 

 

SATA

フィジカル・ストレージが「パソコンに内蔵される」場合に使われがちな接続規格。

上記画像を見る限り「USBのように」頻繁に抜き差しして使えそうですが、内蔵規格として使われるものですので、一応NGという点にご注意を。

 

でも、おなじみの「USB」と比べると随分と早いことがわかりますね。

 

 

そんなSATAには色々なバージョンがあります。

最近は「SATA 3.0」が一般的です。

ですので 6000Mbpsくらいの速度を誇るSSDを用意しても「SATA1.0」で接続したならば、たったの「SATA1.0」の限界速度の1500Mbpsくらいしか速度が上がらず損するんだよ、という感じです。

 

 

 

PCIe

こちらもSATA同様にパソコン内部で使われる接続規格です。

画像下部の金色部分がコネクタ、というか見た通り「内部パーツ」ですね。

 

PCIeは例えば「自分のパソコンにUSB端子を増設したい」と思えば「USB PCIeカード」を、「自分のパソコンにSATA3.0内部端子を増設したい」と思えば「SATA3.0 PCIeカード」を、という具合にパソコンを構成するために用いられてきたカード。

SATAが「記録ドライブの接続」に使われるの対して、PCIeはコンピュータ構造を組み上げる為に使われる、ある意味上位パーツという感じですね。

 

 

さて、PCIeにもバージョンがあります。

現状は「PCIe 3.0(Gen3)」が一般的。

またレーンという内部伝送路が存在し、1レーンあたり 9846 MB/s (Gen3/片方向の場合)の伝送速度を持っています。これが「何レーンあるか」によって「PCIe 3.0」といっても速度が変わってくるところが特徴的ですね。

※例えば「PCIe 3.0 x 4」の場合は「x 4」で4レーンであることがわかるので「9846 x 4 = 39384 MB/s」と理解できる。

 

 

コンピュータ内部の話になるので気軽では無いですが、理解し取り扱えるようになると色々都合が良いので、お勉強するのも良いかもですね!

 

 

 

USB

おなじみの「USB(ユーエスビー)」です。

スマホを充電したりするのに必需品ですよね!

 

このUSBにも「バージョン」が存在し、バージョンごとに速度差があります。

「2.0」「3.0」「3.1gen2」がバージョンということですね。

 

とはいえ、USBはお互いに互換性があります。

色々な「接続形状」がありますが、変換ケーブル/コネクタなどを使えば繋がったりもします。

 

ただし、速度は「遅い方」で繋がることになりますので、ご注意ですね。

 

 

 

Firewire

Appleコンピュータ独自に普及していた高速転送規格、という位置付けでしたが現在は見ることも少なくなった転送規格です。

 

Firewireには「400」と「800」がありますが、これもお互いに互換性があります。

またFirewireの後継規格ともいえる「Thunderbolt」とも互換がありますので、変換ケーブル/アダプタを利用すれば「繋がり」はします。速度は遅い方になってしまいますが。

 

ところで「音楽作るならMac」といわれてた時代のオーディオ・インターフェースはFireiwireを採用したものが多いですが、今でもちらほらFirewireを見かけるのは、その名残ですね。

今となっては遅く枯れた接続規格ですが、安定性はとっても抜群です。

 

 

 

Thunderbolt

パソコン内部の高速接続規格である「PCIe」と、デジタル・ディスプレイ接続規格である「Display Port」の技術を基盤として生まれた高速汎用データ転送規格として、、、、要するに「2018年現在の最速のコネクション」です。

 

表の通り、その速度は圧倒的なスピードを誇っており、今のところ「このポート一つで複数の様々な接続を賄う」とか「4Kビデオなど超大容量データの伝送に」というような使い方がされています。

 

 

そんな Thunderbolt にもバージョンがあります。

いまのところ「1」、「2」、「3」が存在し、ナンバリングが大きくなるほど高速になります。

 

 

少しややこしいのは「Thunderbolt 2」までは「MiniDisplay Port」と同じ形状のコネクタが採用されていましたが、現在最新の「Thunderbolt 3」では「USB-Type C」というコネクタが採用されている事。「ThunderboltなのにUSB!?」という感じですが、要は「コネクタ形状と伝送規格は別物」ということです。

もう少し具体的にいうと「USB Type-Cコネクタで物理的に接続してるけど、内部伝送はThunderbolt 3が使われている」ということです。

 

 

ちなみに Thunderbolt 3 (Type-C)は、USB3.1gen2からUSB2.0までの伝送規格もサポートします。

ただし「Thunderbolt 3 (Type-C)対応ケーブル」を利用しないと、ケーブルが起因になって「使えない」ということが起こりうるので要注意です。

 

 

 

まとめ

というわけで、いかがでしたでしょうか?

 

 

簡単に言えば「データ量が小さくて、さほど重要でもないデータ」はオンライン・ストレージへ。

速度が遅くてもよい保管庫としては「ハードディスク」へ。

今使う作業用データは「SSD」へ。

そして接続方式はなるべく合理的に、、、、

 

 

という感じですね。

 

 

 

今回の記事は「音楽」と直接関係があるわけではないので、非常に辛かったのではないかと思います(笑)

でも、「どうすれば音楽環境が向上するのか?」という点で見逃せない話ではありますので、この機会にストレージのことを少しでも知って頂ければ幸いです。

 

 

そしてですね、2018年に弊社で「ストレージ」を取り扱うことになりました。

Red Digital Cinema Camera Companyという映画業界での超有名ビデオカメラメーカーから、数少ない「認定ストレージ」に採用されることになった Oyen Digital というブランドです。

 

Redカメラに認定される以前から米国プロフェッショナルから人気がある品質重視ブランドですが、かといって手が届く範囲の価格設定というところがオススメのポイントです。

 

 

音楽制作に使うなら間違いなくオススメですので、ぜひご参照ください!

https://oyendigital.sunphonix.jp/

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