Universal Audio UAD-2 Live Rack の発表会に行ってきました!

先日(2018年06月07日)、フックアップさん主催の[Universal Audio UAD-2 Live Rack]の新製品発表会にお邪魔してまいりました。

日中14時からの部は満員だったそうですが、私が参加した17時からの部はかなりゆったり見れました。
「この時間から来たほうが直帰出来るのにな~」などど思いつつ・・・。

さて、発表会って、それなりに期待値を持って多少ワクワクしながら行くもんでして、実際の製品を見てその期待値を上回るのか、下回るのかで見た後の製品への思いが随分変わってきます。

今回の[UAD-2 Live Rack]は、弊社の音響事業部スタッフが同社の[Apollo]を持ち回りでライブで使用していたりすることもあり、僕の中では勝手に「MADI版のApollo」というイメージになっていました(正直「期待値あまり高くない」モード。フックアップさんゴメンなさい!)。

ところがドッコイ(言い回しが古い・・・)、実際に拝見したところ、前述の「期待値を上回る!」の方でした。

一番感心したのは「実際に操作する[Live Rack Software]のユーザーインターフェイスが大変良くできているな」という点でしょうか。
「既出のデジタルコンソールのインターフェイスをかなり研究されたんだろうな」ということが伝わって来ます。そして何より、タッチパネルディスプレイでのデモが功を奏していたと思います。

音質面では、日々使っていらっしゃる方が絶賛されていますので、今回出音の方のレポートはそこそこに・・・。
(当日のコメンテーターDub Master Xさん曰く「本物のハードウェア製品そのままの音が出る」とのこと。)

■製品の概要

[UAD-2 Live Rack]はライブサウンド用の、エフェクトプロセッサーユニットです。
同社の[Apollo]シリーズなどで定評のあるUADパワードプラグインをライブシーンで心おきなく使えるようになるのです。

実際には[UAD-2 Live Rack]1台につき、16CH分のチャンネルストリップが使用できます。
各ストリップには、最大で8つのUADプラグインをインサートできます。
そして、最大4台のユニットを同時使用することで、64CHのフルMADIチャンネルに対応可能です。

ラインナップとしては、

●UAD-2 LIVE RACK CORE 市場予想価格:340,000円(税別)

●UAD-2 LIVE RACK ULTIMATE 市場予想価格:670,000円(税別)

の2パッケージ。

この2つ、ハードウェアは全く同一で、違いは付属するプラグインライセンス数だけです。
([CORE]→12種類、[ULTIMATE]→92種類)
もちろん、[CORE]の方もUniversal Audioのサイトで、個別にライセンスを購入し追加することが可能です。

同社の[UAD-2]や[Apollo]シリーズをお持ちの方は、既に持っているプラグインを[UAD-2 Live Rack]で使用することも出来ます。

そして、いずれのパッケージにも[Antares Auto-Tune Realtime]が付属しています。

電源はリダンダント(二重化)になっており、ライブ現場での電源トラブルにも対応。

電源コネクタ部

セッティングはスナップショットとして保存が可能で、瞬時にリコール可能です。また、このリコールはMIDIプログラムチェンジでの切り替えも可能なので、お好みのMIDIコントローラを使用して操作することもできます。

接続するPCは、Mac専用となり、[UAD-2 Live Rack]側には、Thunderbolt 3端子を×2搭載しています。Thunderbolt 1/2との互換性もあるので、各種アダプターを使用すれば大丈夫。

コントロールだけなので、PC自体のプロセッシングパワーはそれほど強力である必要はなく、資料にはMacBook Airも[Qualified]とされています。
ちなみに、当日のデモはMac miniで動作していました。

1Uラックサイズ(奥行きは300mm強)のハードウェア本体はいたってシンプルで、本体を操作する部分は基本的にはありません。

フロントパネル

フロントパネルはインジケーターのみです。
リアパネルには、前述の2つのThunderbolt 3ポート、MADIのIN/OUT(Optical SC)とWord ClockのIN/OUT(BNC)があります。Firewire 800のポートも見えますが、こちらは使用できません。

背面コネクタ

 

■秀逸なタッチパネルでの操作感

当日のセットは、Acer社のタッチパネルディスプレイを使用して行なわれており、前述のとおり、タッチパネルを使った[Live Rack Software]の操作感が秀逸で、チャンネルへのインサートや順序の入れ替えなど操作はとってもカンタンに行えます。

また、それぞれのプラグインのグラフィックが大変美しく印象的でした。実機レベルくらい(モノによってはそれ以上)のサイズにまで画面上でズームが可能になっています。
ノブの操作も、おそらくマウスを使用するよりも細かく感覚的に行なえます。

結局デモの最初から最後までキーボード&マウスは(恐らく)一度も使わずじまい。それほど優れたUIだということです。
キーボードを使う場面は、スナップショットなどのネーミングの際くらいなのではないしょうか。

acer T232HL

Acerのディスプレイは、デザインも美しかったのですが、美しすぎてライブ会場に持ち込んで使用するにはちょっとコワい感じがしました。もう少し運搬や、現場での多少の雑な扱いにも耐えられるような機種を探してみようかと思います。

とにかく[UAD-2 Live Rack]の使用は、「タッチパネル無しでは考えられない」という程の出来栄えでした。

これまで[Apollo]などをライブの現場に持ち込んでいらっしゃる方にこそ、機会があればぜひ一度触れてみていただきたいと思います。

 

■課題など

課題として、オーディオの接続がMADIのみという点について、「Danteが優勢の昨今どうなのよ?」という意見が現場の方から聞かれました。

確かに地方のライブハウスやホールなどでも、やはりYAMAHAのコンソールであることも多く、直接接続することが難しい場合があります。

ただ、ネットワークに乗せるよりも、単純なオーディオとしての接続なので、セッティングに余計な知識も要らないので「むしろわかりやすいのでは?」という意見もありました。

乗り込みの際など、時間が無かったり煩雑になる状況ではセッティングの容易さは確かに重要なファクターになるかも知れません。しかし、持ち込んだ先の卓との接続については事前のリサーチも含め、対応については検討が必要です。

また、会場で他の方もおっしゃっていましたが、Wi-Fiで接続したiPadなどで操作が出来ればさらに自由度が増すでしょう(ネットワークに対応していないので、これはすぐに対応できる点ではないと思いますが・・・。)。

 

■どんなラックに納めよう?

また、私は「売る」側の人間ですので、実際に使用する人が持ち運んだり、現場でセッティングする際に、「どのようなラックに収まっていたら使い易いか?」といったようなことを考えます。

実際にPAカンパニーで導入する際には、

・CPUパワーはあまり要らないので、Mac Miniといっしょにラッキングする?(でも重くなったら持ち運びが大変になるし・・・、MacBookじゃタッチパネル使えないし・・・)
・タッチパネルディスプレイでラッキングできる機種は無いのか?
・かっこイイVESAマウントは無いか?
・放熱の問題は?
・Mac mini含め電源の取り廻しはどうしよう? ・・・etc

などなど、MADIだけ接続すれば、すぐに使えるようなターンキーシステム的なセットアップを提案してみたいと思いました。

Sonnet RackMack mini

 

■Dub Master Xさん!!!

最後に、弊社スタッフも現場で大変お世話になっているという”Dub Master X”(宮崎泉)さんにご挨拶をさせていただきました。

私にとっては、個人的にも思い入れのある方で、京都の田舎者サブカル少年にとっては、原宿「ピテカントロプス・エレクトス」の当時を知るまさに「レジェンド」です。

私の記憶にインプットされたのは恐らく「いとうせいこう」さんの[ MESS/AGE ]のクレジットですから、かれこれ30年越しの、まさに「憧れ」なわけです。

お名刺を交換させていただき、FBの友達申請もいただいて、とっても「感激!」な1日でした。

※今後も[UAD-2 Live Rack]については、動きがあればフォローしたいと思います。

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