なぜ、お店のBGM システムにはBoseが選ばれるのか?

 カフェやブティック、美容院や歯科医院など、おしゃれなお店や空間のBGMシステムにはBoseのスピーカーが使われていることが多いと思いませんか?。
 普段意識していない方は、時々お店の天井や、壁に取り付けられているスピーカーをチェックしてみてください。

 快適な空間で過ごす時間に欠かせない「音」という要素。
 それでは、お店のBGM システムには、なぜBoseの製品が選ばれるのでしょう?。

 今回は、そんな疑問を持って、Boseの日本法人であるボーズ合同会社さんにお邪魔して、プロシステム事業部 セールスエンジニアリンググループの岡本 大輔さんにお話を伺いました。
 音の名門Boseですが、まずはその歴史から聞いてみました。

左:セミナーなどが開催されるBose社内のラウンジ 右:当日お話を伺った岡本さん

■Boseの歴史

サンフォニックス:(以下S:)
 本日は、お忙しい中お時間をいただき、誠にありがとうございます。
 なぜ「お店のスピーカー=Bose」なのか?。本日はその辺りを伺いにお邪魔したのですが、本題の前にボーズさんの歴史を簡単にご紹介いただけますでしょうか?。

B:(以下B:)
 ボーズという会社は、1964年にボストンのマサチューセッツ工科大学(MIT)の電気工学教授であったアマー・G.ボーズ博士(1929 – 2013)が設立した企業です。
 博士が音響の研究を始めたきっかけは、論文を書く際のBGMとして音楽を聴くために買いそろえた、当時最もスペックが高いと思われるオーディオ機器から再生される音と、コンサートホールで聴く実際の演奏の音がなぜこんなにも違うのか?と疑問を持ったことが始まりです。
 その研究を継続する資金のために、大学であるMIT内にリサーチカンパニー(研究開発企業)として、研究成果をビジネス化する会社を作ったというのがその興りです。
 ボーズという会社は株式を公開せず、収益を研究開発に再投資しています。利益の追求が目的ではなく、あくまでも「お客様へ真に貢献できる、新たなテクノロジーを生み出す。」という研究開発の継続が目的の企業です。

 1966年には、最初の製品として2201を発売します。この製品は音の再現性はとても高かったのですが、その大きさや設置性の悪さから、商業的には大失敗します。この失敗から、一般家庭で使うためのオーディオ機器として、消費者に受け入れてもらうためには、シンプルであることや、デザイン性の高さ、またエレガントな要素も必要であるという学びを得ました。
 こういった反省を生かして、1968年に発売した901は、8つのドライバーを背面に装備した画期的な製品で、背面から出る音の壁の反射を利用して臨場感を再現していました。こちらは大ヒットした製品で、Boseの名前が世界中に知れ渡ることになります。
 また博士は電気工学教授なので、数字・スペックには強い方だったのですが、きっかけとなった「オーディオ機器の音とコンサートで聴く音の違い」の謎は、スペックだけを追求していても解けないということに早くから気付いていまして、当初から音響心理学や建築音響学に着目していました。
 スペックだけを追求するのではなく、「ユーザーが部屋で機器を実際に鳴らしたときにどう聴こえるのか」というところまでをターゲットにして、それぞれの製品が設計されています。この辺りがやはり他のメーカーさんとの違いで、そういった技術は現在の製品づくりにも生かされています。

左:Bose初の製品2201 右:日本でも大ヒットした101MM

※下記URLで2201の当時のマニュアルのスキャンデータを見ることができます!

https://www.bose.co.jp/ja_jp/support/products/floorstanding_speakers_support/2201.html

S:
 日本市場に進出されたのはいつなのでしょうか?

B:
 日本での販売活動は1978年にボーズアジアリミテッド株式会社が設立されスタートしています。
 当時の日本製オーディオ機器が隆盛を極めていた中で、アメリカの製品であるBoseの名前を周知していただくために、当初から様々なマーケティング活動をもちろん展開していましたが、やはり大きかったのは101MM(1982年)のデビューです。実はその開発には日本の市場が大きく影響していたんです。
 「音については妥協をせずに、日本のマーケットのニーズに合わせた、できるだけコンパクトな製品を、802などに使われていた11.5cmのフルレンジユニット1個を使って製品化できないか」という日本側からのリクエストで出来上がった製品が日本でも大ヒットした101MMです。
 取り付け用のブラケットなど様々なアクセサリーが豊富であったこともヒットの要因でした。
 また、現在でもマイクスタンドに取り付けられた101MMがテレビのバラエティ番組などで映ったりしますが、101MMの本体背面に大きな[Bose]のロゴがあしらわれています、これもテレビ映りを考慮したうえでの日本からのリクエストだったようです。

S:
 あの101MMにはそんな裏話があったんですね。
 僕も学生の頃には101MMは憧れでした。「どうやったら買えるか?」「買ったらどうやって取り付けようか?」日々妄想していました(笑)。

■独自の製品設計思想

S:
 私たちは現在、主に「設備・店舗音響」というカテゴリーで御社の製品を取り扱っています。
 特に、「お店」という空間でご使用いただく前提でお買い求めいただくお客様が大変多いのですが、個人的には、御社の製品、特にスピーカーは他のメーカーの製品と全く違った音がするという認識を私は個人的に持っています。
 このカテゴリーの製品について、どういう視点で製品を開発されているのかを教えていただけますでしょうか?

Free Space DSシリーズ

B:
 他社の製品とスペックを比較した場合、例えばDS16の場合は周波数特性においては高域は16kHzまでしかありません。自社含め一般的に可聴周波数である20kHzに達する製品も多くあります。
 ですが、商業空間は音楽を聴くための空間ではありませんので、こういった空間において重要なことはお店などの本来のサービスの邪魔をしない、目立ちすぎないということなんですね。「音に包まれている感覚」であるとか「聴き疲れしない」ということがむしろポイントで、高い周波数の音が出すぎていると、長時間バックグラウンドとして鳴っている音としては耳が疲れてしまったり、音のほうに意識が向いてしまって会話の邪魔になったりということにつながってしまいます。
 商業空間向けに開発されたDSシリーズについては、高い周波数の音は少し控えめで、中音域に厚みがあります。かつ指向性が非常に広く、音を出した時に奥行感が得られます。
 特に複数本を絶妙に設計・配置した場合には、スピーカーの数や位置を意識しないほど、フロア全体が音に包まれているように演出することが可能です。
 この辺りも音響心理学や、ルームアコースティックの考えに基づいて、実際に空間の中でどのような印象を生み出すかというところまで、製品設計・音づくりの最終調整をしているという点がボーズの製品の強みです。
 また、ボストンの本社には無響室だけではなく、一般家庭のリビングや店舗などをシミュレーションした部屋が20くらいありまして、そこで測定された様々なデータが、日々製品設計に反映されているのです。

S:
 なるほど。
 「音が違う」という理由が良くわかりました。改めて、自分の買い物の際にスピーカーの数とか位置を確認してしまいそうですね。

■選ばれる理由

S:
 「ブランドイメージ」という要素も大きいとは思うんですが、御社の製品が選ばれる理由は何だと思われますか?。

B:
 そうですね・・・。
 80年代にボーズ製品が認知されたころをご存知の、現在40代から60代の消費者の方々は101MMをはじめとする当時の製品への良いイメージをお持ちいただいている方もいらっしゃると思います。

S:
 はい。私も持っています(笑)。

B:
 また、一方で今の若い消費者の方々もイヤフォンやヘッドフォン、ポータブルスピーカーなどのアクティブな製品のイメージをお持ちだと思います。
 商業空間で採用されるための重要なポイントは「お店などのオーナー様」「施工業者様」「そのお店に来店されるお客様」の3者のみなさんが、ボーズに対して共通のイメージを持っていただいているということが選んでいただいている大きな一つの要素なのかなと考えています。
 ヘッドフォンやホームオーディオ製品、また、お店などのBGM設備用の製品から、コンサートのサウンド・リインフォースメント(PA)で使用するためのプロフェッショナル向けの製品まで、ここまで幅広い製品のすべてを技術開発まで含めて一社で市場に送り出している企業は、それほど多くはありません。
 一般消費者の方々が、例えばレストランに行ったときに設置されたBoseのスピーカーを目にしてその音を耳にする。コンサートに行ったときにもBoseの製品を見つけてその音を体験する。そして自分でヘッドフォンやポータブルスピーカーを自分で購入すればプロも使っている「あのサウンド」が自分の家にやってくる。逆に、自分が使っているお気に入りの製品と同じメーカーの製品が、お店に、コンサート会場にあった!。ということもあるでしょう。
 幅広い製品群があることで、相互にそういった影響が生まれるということが、我々の製品の良いところだと考えています。
 オーナー様とすれば、来店されるお客様にそういった「共通認識としてのBoseサウンド」を提供できるという安心感はやはり大きいのではないかと思います。
 ブランドイメージだけではなく、コンシューマー製品であればデザインや「使い易さ」などの使い勝手に関するご要望にお応えできる技術力、また、プロが要求するパフォーマンスや耐久性・信頼性などの製品クオリティにもお応えできる技術力を我々は磨いてきました。
 それら双方の製品の「イイとこ取り」をしているのが商業空間向けの製品群だと言えます。
 信頼性という面では、弊社の製品はスピーカーユニットの保証期間は5年間です。これは製品への自信の表れです。

■その信頼性

S:
 いまちょうど、信頼性の話が出ましたが、弊社では毎年何千本という数の御社のスピーカーやパワーアンプを販売しています。
 その中で、御社の製品の不良率は圧倒的に低いと感じています。
 購入されたお客様から、「音が出ない」といったお問い合わせがあっても、「Boseさんの製品は不良の確率が極めて低く、不良品であることはほぼ考えられません。接続などを今一度お確かめいただけませんか?。」と自信を持ってハッキリ言えるんですね。
 実際にこういった場合は、接続の方法やスピーカー本体、パワーアンプの設定が原因であることがほとんどです。
 これは我々売る側としても、本当に有り難いことで、商品を信頼して安心して販売することができます。
 この辺りの高い品質管理について、お伺いできますでしょうか?。

B:
 弊社でも電源を内蔵している製品、DSPを搭載している製品などについては、実際には多少の製品不良はあります。もちろん多くはありませんが(笑)。
 弊社の強みとしては、グローバルで展開しておりますので、全世界からかなりの数の情報が集まることで、その後の商品開発・生産に生かすことができます。その長年の積み重ねはやはり一つの要素になると思います。
 特にスピーカーについては、完成品を1台1台検査するための装置があるのですが、その装置自体を作るための研究開発も行なっていましたので、スピーカーの不良率が低いというところは、自信をもって申し上げることができます。

■新しいプロダクトライン

S:
 それでは最後に、最近の製品や今後の製品について、何かお伺いすることはできますか?

B:
 EdgeMaxは、かなりユニークな商品です。
 発売後1年半くらい経ちますが、右肩上がりで伸びていますね。
 会議室や教室での採用が多いのですが、最近我々が注目しているのは、カラオケルームでの需要です。
 元来、301Vや201Vなどの機種が採用されてきたジャンルではあるのですが、最近のカラオケのエンタメ化に伴い、新しい価値が生まれていると考えています。

 EdgeMax のユニットは2WAY構成で、許容入力も大きくとてもパワフルです。ボーカルも明瞭に再生できますので、カラオケでの使用にも対応できるんです。
 また、天井に埋め込みますので、プロジェクタから投影される映像を妨げないんですね。なので、壁一面に映像を投影することができます。内装デザインの邪魔にもなりません。
 天井埋込型なのでホコリをかぶらず、掃除の手間が省けます。
 頭もぶつけませんし、ぶら下がることもできません。手が届かなければBoseのバッジを盗まれることもありません(笑)。

 そして今冬、DesignMaxという新しいラインを発売する予定です(2019年7月現在)。
 天井埋め込み型・露出型、それぞれサイズ違いで6種類、計12機種から構成されています。

 DesignMaxはDSシリーズより上のプレミアムラインとして設定されておりまして、また、名前の通りデザインへのこだわりが表現されています。

 天井埋め込み型の方ですが、グリルがマグネットで着脱できるようになっています。このことで、デザイン的に縁をなくすことができました。縁がないことで、これまでとかなり違った印象を与えています。

 それからグリルに空いている穴ですが、従来の「縦横」から「同心円状」のドットになっています。
 強度を維持しながら新しいデザインを採用したことで、よりプレミアム感のある仕上げとなっています。

 壁掛けモデルについては、クイックホールドという機構を採用し、取り付けも大変楽になっています。
 ブラケットを壁面に取り付ければ、スピーカー本体をパチンとはめ込むだけです。

S:
 なるほど。
 DesignMax、大変楽しみです。早く音を聴いてみたいですね。
 EdgeMax についても、私たちも新たな側面で拡販してみたいと思います。

 色々なお話がお伺い出来て本当に楽しかったです。
 御社の歴史については、とても興味が湧きましたので、機会があればもっと詳しく紹介したいと思いました。
 本日は貴重なお時間、本当にありがとうございました。

■終わりに

 日本に上陸してから40年以上。
 その歴史の中でボーズ社の製品が、我々の暮らしの中で、考えていた以上に深く浸透していることが改めて良くわかりました。

 Bose製のBGMシステムは弊社WEBサイトで好評販売中です。
 日々、お電話・メールなどで「お店にはどのスピーカーがいいの?」「このお店にはスピーカーが何本必要だろう?」こういったさまざまなお問い合わせをいただいております。
 「私のお店にもBoseのスピーカーを付けたい!」と思われた方は、「株式会社サンフォニックス」までお気軽にお問い合わせください。

Bose製 BGM システムのお問い合わせは・・・


株式会社サンフォニックス コンシューマー・セールス事業課
電話:044-874-3362
メール:shop@sunphonix.co.jp


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