引くと前に出る、ミックスの基本とコツ

ミックスは、人間関係と似ています。

「は!?おかしなサイトに来てしまった!」という方、間違えていませんよ。

今回も 前回 同様に大切な、ミックスのお話です。

 

ですが、テクニカルな説明をしても意味がわかり辛いかと思いますので、ちょっと所々で音を人間関係に例え、ご紹介してみたいなぁと思います。

 

 

 

ミックスの基本は引き算

dtm-mix-calc

会社が「前年の売上クリア」を掲げるように、人が「新しい友人に出会いたい!」と願うように、人間は何故か「向上を求めると足したがる」という性質があるようです。

ですからミックスにしても多くの人が「音量あげればそのトラックが目立つんじゃねーの!?」という思考をされるのですが、そのことについて少しお話するところから始めてみたいと思います。

 

 

まず、「音量あげればそのトラックが目立つ」のは間違いありません。

100人の群衆が目の前に居たとして、一番「前」に立っている人は当然目立ちますので。

しかし、皆んなが「俺が!オレが!」と前に出しゃ張らせると、もうその様相は暴動です。

 

また、「二番目に目立って欲しい人、三番目に目立って欲しい人、四番目に、、、、」とか細やかな気配りまで考えると、順番に並べるだけでは目立ち方に限界が生じます。

並びを右や左にズラしたり、背の高さで工夫をしたり、、、そもそもこのスペースに100人もの群衆が必要か?であるとか、そういう工夫が必要になります。

 

 

「群衆の人数を減らす」というのは、そのまま「音数を減らす」ということですね。

「並びを右や左にズラす」は、まさに 前回の記事 の方法。

「背の高さで工夫」、、、これは例えば前に立つ人に「中腰」になってもらうような話、つまり「背丈を減らす」ということですから、音に置き換えるならばカットのお話ですね。

 

こうして考えてみると、バランスの良いミックスという点では「足す」という思考は無いことがお分かり頂けると思います。

 

 

 

カットって、何処まで削るのが正解?

dtm-mix-pop

「良い塩梅に」「そこがセンス」と簡単に片付けられなくも無い議題ですが、せっかくですので僕個人の意見を示してみたいと思います。※あくまで主観的意見で基本的には、な、お話です。

 

 

同じ定位、同じ周波数帯域ならば当然ぶつかるのは必至ですが、その「ぶつかり」が以外と良い味になっていたりするので、僕が思うに「聞きながら少しずつ削っていく」が絶対だと思います。

 

まずは 前回の記事 で示した通り、なるべく音に変化を与えたくないので、定位を触ります。

これで解決できなければ、始めてカットを行います。

カットには Waves Renaissance EQ のようなフィルター付きのパラグラフィックEQが良いと思います。

 

 

音楽として、物足りなさが生じたならば、削りすぎ。

「音」としての個別の変化には、極力目を瞑り、物足りる物足りないの境界ギリギリのラインまで、削ります。

ここまで行えば、まずグチャグチャ感は解決されていると思います。

 

 

ここで、、、

私は “「音」としての個別の変化には極力目を瞑った” ので、今度は逆に、「境界ギリギリのライン」から少しずつカット量を減らしてゆきます。

この時の判断基準は「許せるグチャグチャ感かどうか」ですね。

まずはじめに述べたように、削りすぎると「音楽」としてダメになりがちなので、最後には「削った部分を、許せる限り、元に戻してやる」という作業をする訳です。

 

この工程で全く元に戻す余地がなかった時は「おー、オレ、なかなかやるじゃ無いか。」と褒めてあげるようにしてあげています。

 

 

そして最後のワンポイントは、「くっつけたいか/別れさせたいか」を考えることです。

 

カットして明瞭にすると、必然的に「分離した感」がでます。

これが「ヴォーカルとギター」というような「人それぞれ」なシチュエーションであれば「完成!」ですが、例えば「ギターとギター」など「愛で繋がっている」感が欲しい場合には、そのソースをバストラックなどに一つにまとめ、軽くコンプレッサーを使ってあげます。

 

コンプレッサーは音量を平均化する、というだけでなく、「音と音が入り乱れた」状態をなじませ一体感を出すことができるからです。例えば、 Rennaisance Compressor などで良いのでは無いでしょうか。

 

 

友人であれ、恋人であれ、妻であれ、音であれ、とにかく愛が大事だということです。

 

 

 

不要な帯域って、何?

dtm-mix-sidechain

よく雑誌やネットで「不要な帯域をカットする」と書いてありますが、そもそも想いを込めて生み出した音に不要なものなんて無いわけです。

前項のようにパンニングやイコライジングで解決できない(削りたく無い)場合があっても致し方ありません。

 

 

ただし、こうした場合でも「ある瞬間」だけ不要な帯域が発生します。

それは「音がぶつかっている瞬間」です。

 

例えば、ベースとキック。

ともに低音域に存在する音ですから、当然、ぶつかります。

人間を縦一列に並べたとすると、前にいる背のデカい方しか見えないのは当然、という話ですね。

 

ただしもし、前の人が"空気を読んで良い感じにしゃがんでくれる"ならば問題は快方に向かいます。

さらに言えば、前の人が「しゃがんだのが判らない」くらい自然にふるまってくれたならば、最高です。

 

これが「サイドチェイン」です。

 

 

サイドチェインとは?

下の動画は「キックがなる瞬間だけベース(やその他)を引っ込める」というプロセッシングを行っている動画です。

親分が喋る時にだけ、よく喋る子分も黙る。みたいな感じですね。

 

サイドチェインは引っ込めると言っても「ゼロ」でなく、またオン/オフのように「ガクッと引っ込めて戻す」というような動作ではなく、なめらかな効果を目標とします。

うまくこれが出来ると「引っ込んだようには聞こえない」という効果が得られます。

 

1つ目の Waves OneKnob Pumper は、単にベース(やその他)のトラックに挿し「Rate」のタイミング(1/4拍とか1/2拍とか)で引っ込めているだけの疑似サイドチェインです。

2つ目の Waves C1 (5:00あたりから)が、まさにサイドチェインです。

 

ここでもベース(やその他)のトラックに Waves C1 を挿していますが、 Waves C1 ならば出来る「キックが鳴ったら」という設定*を行うことで、不規則なキックであってもしっかりとベース(やその他)のトラックを引っ込めてくれる設定です。

 

*サイドチェイン設定はDAWにより異なりますが、基本的にトリガートラック(この場合だとキック)からSENDで Waves C1 へ送るという形になります。例えば Waves C1 であれば、鍵マークから希望のSENDトラックを選択できます。

 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「これが正解」というものが無いのがミックスで、まさに人付き合いにそっくり。

そのため、逆にわかり辛くなってしまったかもしれませんが(笑)、つまり人付き合いと同じく「その時その人に合わせた対処」が求められるように、ミックスにおいても臨機応変に音への思いやりを持って付き合いましょう、ということですね。

 

ちなみに今回のお話ではイコライザー(Waves Renaissance EQ)、コンプレッサー(Waves Renaissance Compressor)、サイドチェインプロセッサー(Waves C1)をとりあげましたが、実はこれら全て「 Waves Gold Bundle 」に含まれています。

 

もっとも大切なのはプロセッサーではなく「愛」と「テクニック」、ぶっちゃけ「 Waves Gold Bundle 」があれば人様に提示しても恥ずかしくない音に整えることは十分可能ですので、一家に一台「 Waves Gold Bundle 」をお持ちになることをオススメ致します。

waves-gold

 

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