最近 EDM など、どんどん過激になっていってるような気がしますが、そうした昨今の楽曲を聴くと「すっごい手が込んでるなぁ〜」と思ったりします。
それ以前にもジャンルは違えど「エレクトロニカ」以降の音楽も、「たった10秒の音の片隅に、何時間/何日も時間を費やして作られたんだな〜」と思うようなエディットがあったりしました。
というのは、こうした手の込んだ音というのは、波形の切り貼り、ピッチシフト、スタッター、コーラスやフランジャーなど多数様々なエフェクトを駆使して作る事ができるためですが、その労力はハンパないです。
昔、Aphex TwinやSquarepusherを聞いた時にはびっくりしたものです。
さて、そうした「すごい労力」の楽曲の中のひとつに「Infected Mushroom」というユニットの大ヒット曲でもある「I Wish」という曲があります。
ボーカルのケロってる音の端々がスタッター的だったり、手間暇かけたんだなー、という感じです。
ですが、実際はそうでもないみたい(笑)
POLYVERSE MUSICというディベロッパーと、Infected Mushroomが手を組んで開発した、その名も「I Wish Plug-In」(そのまんま!)というプラグインがあるようです。
このプラグイン、一見すると普通のエフェクト・プラグインのようですが、実はちょっとユニーク。
使い方の流れとしては、こんな感じ。
- I Wish Plug-In を使いたいオーディオ・トラックまたはインストゥルメント・トラックにインサート
- 空のMIDIトラック(インストゥルメント・トラック)を作成
- 空MIDIトラックのMIDI信号出力先を I Wish Plug-In に設定
つまり、MIDIノートをI Wish Plug-Inに流し込んで、I Wish Plug-In がインサートされたトラックの音声を強制的に変形させるプラグイン、というわけです。
MIDIノートは単にそのキー(音程)を司りますが、I Wish Plug-In のパラーメータもエディットする事でスタッターをはじめとする様々な変化を生む事ができます。
近頃のプラグインって、なんだかこうした「複合エフェクトプラグイン」みたいなものが多くて、またその質が非常に良いものだから便利になりましたよね。
POLYVERSE MUSICの今後が気になる
POLYVERSE MUSIC というディベロッパーの「About us」に目を通してみると、どうやらInfected Mushroomだけでなく様々なアーティストとの共同プラグインをリリースしようとしているようですね。
現場主義的というか、「本当に必要なもの」を作ろうとすれば、やはり困っている人の理想を形にするのが一番。ありとあらゆるプラグインであふれた現代にとっては、ディベロッパー主導のリリースよりもずっと「アーティストの声に耳を傾けた」プラグインのほうが信頼できますものね。
弊社は POLYVERSE MUSIC の代理店業務は行っておりません。また当製品についての技術的資料なども持ち合わせておりません。当記事は当社スタッフの主観的感想を述べたものであり、これを保証またはサポートする事は致しかねます。
2016/05/17 POLYVERSE MUSICに日本代理店がつきました!
fabfilterやSUGAR BYTESの代理店を務めるDirigentさんが代理店を務める事になりました。
これに伴い、弊社でもPOLYVERSE MUSIC製品を取り扱得る事になりましたので、今後宜しくお願い致します〜
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